金沢にやってきました。石川県立美術館の久隅守景(くすみ・もりかげ)展です。僕は建築家・益子義弘氏の著書(「家ってなんだろう」インデックス・コミュニケーションズ)で「国宝 納涼図」を見知って以来、僕の根っこの一つはここにあるに違いないとずっと気になっていたのですが、今回訪れてみて、感じていた予感は本物だった気がします。「ただ足るを知るという境地に至った守景の心境が伝わってくる」と解説文にあるとおり、あの世界観がずんずん身にしみてきます。翻って自分の身の回りを見てみると、便利なものがあり過ぎて、逆にそれがストレスやうっとおしいものになってしまっています。情報や物の過多に囚われないようにしなければと思います。