2022/2/16 04:32AM

2022年2月15日 「嫌われた監督」読了

いやー、面白かったです。敬称略ですが、第1章の川崎、第2章の森野のエピソードに号泣してしまい、こんな感動秘話が続くのだろうかと思いましたがさにあらず。もっと大きなうねりとなって落合の影響を受けた選手が、チームが変わり始め、2007年の日本一はまだ序の口、やがて2011年へと収束していきます。あとがきにあるように「組織の枠からはみ出したリーダー像」が本筋なんでしょうが、これはまるで上質なミステリーのようで、落合と著者の関係が、事件現場に謎の言葉を残す犯人を理解しようとする新米刑事が成長していく物語にも読めました。で、ミステリーに例えたついでにさらに例えると、残りページも僅かになり、ここまで来たら真犯人は荒木しかいないと確信した後、えっ、井端かーみたいに謎も見事に回収されています。